かまどの詩人。

先週でしたか、以前働いていたお店の移転で先輩とお話をしたのは。

その時何気なく「~君(ぼくの事です)はお店広げたりしないの?」と訊かれました。
「・・・・いやぁ、全然。」とはとっさに出た返答で。

・・・考えたこともなかったな~。いまけっこう精一杯だし。
そもそもあまり、「自分の店」だという意識もなかったかな。(けっこうすごい問題発言。)

確かに、今はお店としての業務の一切合切をお任せいただいているのも事実。(ほとんど雑用なんですけど。)
確かに、キッチンはかなーり手狭になって来てますかね・・・

ただ、広げる=ひと(他人)と働く可能性が出てくるってことなんですよね。
ぼくは内弁慶なので、とてもそれには耐えられないし、昔っからそんなに人の上に立ったり、まとめたりするのは得意ではないんです。

で、思い出すのは昔、むかーし、(また昔話か。)コックとして駆け出しの頃、読みあさっていた料理雑誌に載っていた有名シェフの、
「料理長を目指すなら、”かまどの詩人”でいてはいけないのだ。」
「初めから狙って行かないと獲れない地位なのだ」
「今の若い子達は皆、小さい店のシェフに・・・小さい店の・・と言う。なぜ、大きい店、ホテルの料理長を目指さないのか。」
といった、辛辣な(?)お言葉が多く書かれていたこと。

「かまどの詩人」と言うのは、解説こそされていなかったものの、なんとなくわかりません?
一生、現場。みたいな。毎日を料理(ここではフランス料理)を究めんがために送って行く・・

そうではなく、人を束ね、環境を整え、より大きな単位で、多くの人々に贅を尽くした料理を提供する現代の宮廷のような・・・なんちゃらかんちゃら。のトップを目指すものがなぜ少ないのか。

当時のぼくの感想は、
「だって、人の上、ましてそんなヒエラルキーの頂点に立つなんて、責任とか重くって・・だったら小さい店で良いから自分で見られる数のお客さんに自分の好きな仕事をした料理を・・」
というもの。

今でもその考えはあまり変わっておらず、出来る限りの事は自分でやりたいのです。
そこで日々、もがいてる。
つまり、かまどの詩人でいたい。(カマどの詩人でね。プッ)

このやせ我慢がいつまで続くのかは・・こうご期待。

ひっぱり出したら見つかった雑誌。年月を見るとビックリでしょ。レアもんです。「料理王国」っていう字体が違う。

2011_0711_191559-CIMG1992_convert_20110711195025.jpg
改めて読み返したら、
「だいたい子供の頃に誰かに料理を褒められたくらいで料理長を志してはいけないんです。」
だって。
コックや料理人を志す人の大半はこんな動機だと思うんですけどねー。

この方、もうすでに現役を退かれているそうです。(やっぱり喰いに行っとくんだった・・)
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Comment

Ken | URL | 2011.07.15 16:06
う~ん…私なんかはよく聞く言葉は…『弟子を一人育てて初めて一人前』などと言われたりしますが…(´・ω・`)  



たまに行く銀〇のお店などは規模は小さいのになんでこんなにスタッフいるの?(´・ω・`)  なんて所もありました…


私達の業界は街場とホテルとよく区別されたり…



規模は小さくてもトップになる人は大勢いたり…


と長くなってしまいましたが(´・ω・`)要は私は『気の持ち様』『自分次第』な気がしまぁすm(__)m
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